今回は重ね合わせの理を使って回路の問題を解く際に、
電流源を回路から取り出すときは、その部分を開放。
電圧源を回路から取り出すときは、その部分を短絡。
ということをしますが、なぜそうするのかわからずに使っていることはありませんか!?
今回はその件について問題を解きながら説明させていただきます。
それでは、いってみましょう。
問題

10Ωを流れる電流を重ね合わせの理を使って求める問題です
考え方
電圧源をとった場合の回路
ここがポイントになるのですが、
電圧源を除くということは、その部分を0[V]にしなければならない
ということです。

点線の〇部分をどうすれば0Vにすることができるのか、V=RIを使って考えていきましょう。
この式にV=0を代入すると
R = 0/I = 0[Ω]
R=0Ωということは、回路を短絡するということになります。
電圧源を取り除く場合は、回路を短絡させるというのはここから来ているのですね。

図のように5Ω,10Ωを流れる電流をそれぞれI1,I2として、これを解くと
I1+I2=9・・・①
5*I1=10*I2・・・②
①、②より
I1=6[A]
I2=3[A]
となります。
電流源をとった場合の回路
ここもポイントになるのですが、
電流源を除くということは、その部分を0[A]にしなければならない
ということです。

点線の〇部分をどうすれば0Aにすることができるのか、これもV=RIを使って考えていきましょう。
この式にI=0を代入すると
R = V/0 = 無限大[Ω]
R=無限大ということは、回路を開放するということになります。
電流源を取り除く場合は、回路を開放させるというのはここから来ているのですね。

図のように10Ωを流れる電流をI3として、これを解くと
30=15 * I3
I3 = 2[A]
となりました。
これらの結果より、10Ωに流れる電流はI2+I3なので
I2 + I3 = 3 + 2= 5[A]
となります。
まとめ
重ね合わせの理を使って回路の問題を解く際に、
電圧源を取り除くときは、その部分を短絡
電流源を取り除くときは、その部分を開放
としているのは、
電圧源を取り除くときは、その部分の電圧を0[V]
電流源を取り除くときは、その部分の電流を0[A]
としているため。
本日はここまでです、毎度ありがとうございます。