理論

(理論)重ね合わせの理で電流源除去時は開放,電圧源除去時は短絡する理由は?

ノリユキ
ノリユキ
いらっしゃーい。電気主任技術者なぜなぜシリーズ始めまーす!

今回は重ね合わせの理を使って回路の問題を解く際に、

電流源を回路から取り出すときは、その部分を開放。

電圧源を回路から取り出すときは、その部分を短絡。

ということをしますが、なぜそうするのかわからずに使っていることはありませんか!?

ノリユキ
ノリユキ
私が持っている参考書にも理由は載ってなかったと思います

今回はその件について問題を解きながら説明させていただきます。

それでは、いってみましょう。

問題

10Ωを流れる電流を重ね合わせの理を使って求める問題です

考え方

電圧源をとった場合の回路

ここがポイントになるのですが、

電圧源を除くということは、その部分を0[V]にしなければならない

ということです。

点線の〇部分をどうすれば0Vにすることができるのか、V=RIを使って考えていきましょう。

この式にV=0を代入すると

R = 0/I = 0[Ω]

R=0Ωということは、回路を短絡するということになります。

電圧源を取り除く場合は、回路を短絡させるというのはここから来ているのですね。

図のように5Ω,10Ωを流れる電流をそれぞれI1,I2として、これを解くと

I1+I2=9・・・①

5*I1=10*I2・・・②

①、②より

I1=6[A]

I2=3[A]

となります。

電流源をとった場合の回路

ここもポイントになるのですが、

電流源を除くということは、その部分を0[A]にしなければならない

ということです。

点線の〇部分をどうすれば0Aにすることができるのか、これもV=RIを使って考えていきましょう。

この式にI=0を代入すると

R = V/0 = 無限大[Ω]

R=無限大ということは、回路を開放するということになります。

電流源を取り除く場合は、回路を開放させるというのはここから来ているのですね。

図のように10Ωを流れる電流をI3として、これを解くと

30=15 * I3

I3 = 2[A]

となりました。

これらの結果より、10Ωに流れる電流はI2+I3なので

I2 + I3 = 3 + 2= 5[A]

となります。

まとめ

重ね合わせの理を使って回路の問題を解く際に、

電圧源を取り除くときは、その部分を短絡

電流源を取り除くときは、その部分を開放

としているのは、

電圧源を取り除くときは、その部分の電圧を0[V]

電流源を取り除くときは、その部分の電流を0[A]

としているため。

本日はここまでです、毎度ありがとうございます。