機械

直流機の速度制御方法:ワードレオナード方式について説明します(機械)

ノリユキ
ノリユキ
いらっしゃーい。第3種電気主任技術者(機械)のなぜなぜシリーズはじめまーす。

直流電動機の回転数は、回路方程式よりこのように表すことができます。

n=V/kΦ-RaIa/kΦ・・・①

n[s^-1]:回転数、V[V]:端子電圧、k:比例定数、Φ:磁束、Ia[A]:電機子電流

これらのパラメータのうち、Vを変えて制御する方法の一つにワードレオナード方式があります。

今回はこのワードレオナード方式について説明したいと思います。

それでは、いってみましょう。

ワードレオナード方式の回路図

このような回路になっています。

他励式直流電動機(左側)と直結して他励式直流発電機(右側)が接続されているのがポイントです。

電圧の制御を他励式直流発電機が行っています。具体的には、

他励式直流発電機の界磁電流(界磁抵抗)を調節することで、発電機側の磁束を変化させることができます。

この磁束の変化により、端子電圧Vを調整することができます。

この端子電圧を変化させることで①式より、回転数を可変にしています。

さらに広範囲に速度を制御する場合

他励式直流電動機側の界磁電流(界磁抵抗)を調整します。

具体的に言うと、端子電圧を最大まで上げた状態にします。

そして、他励式直流電動機の界磁電流を調整することで電動機側の磁束(①式のΦ)を変化させることで速度を広範囲に変更させることができます。

電動機の回転を逆転させることもできる

界磁に電圧を供給している端子を逆転させると、電動機の回転を逆転させることができます。

静止レオナード方式というのもある

ワードレオナード方式と大きく違うのは、

ワードレオナード方式で他励式直流電動機を使っていた部分が静止レオナード方式ではサイリスタ回路になっているところです。

本日はここまでです、毎度ありがとうございました。