電力

(表皮効果)周波数が高くなるほど電流がさらに表面に集中する理由(電力)

ノリユキ
ノリユキ
いらっしゃーい。第3種電気主任技術者(電力)なぜなぜシリーズはじめまーす

以前、表皮効果により電流が外側に流れる理由について記事をかきました。

表皮効果では電流が外側(表面)に集中する理由(電力) 電気主任技術者の勉強をしていると"表皮効果"という言葉を聞いたことがあると思います。 "表皮効果は交流回路において、電線表...

今回は周波数が高くなればなるほど電流がより表面に流れる理由について私なりに考えてみました。

それでは、いってみましょう。

周波数が高くなったときの波形を確認

ある周波数のときの電流波形を青色周波数を高くした波形を赤色に示します。

このグラフから読み取れることは周波数が高くなるほど

電流の切り替わりが高速になる

単位時間当たりの電流変化量が大きくなる

ということです。

ここからは私の推測になります。

“こういう理由で周波数が高ければ高いほど、電流はさらに表面に集中して流れるんだろうな”

という風に感じていただけると私はうれしいです。

ノリユキの考え方

電流が導体に流れると図のように磁界が発生します。

磁界が発生すると図のように磁界の発生を打ち消す向きに渦電流が流れます。

ここまでは以前の記事に記載したとおりです。

周波数が高くなればなるほど、導体に流れる電流が高速に切り替わります。

この電流により発生する磁界も高速で切り替わります。

高速で磁界が切り替わるため、磁界の単位時間当たりの変化量が大きくなります。

磁界の単位時間当たりの変化量が大きいため、磁界の変化を妨げる向きに発生する渦電流も大きくなります。

これは渦電流が周波数に依存していることを意味しています。

下図を見てください。この渦電流が大きくなるため、導体中心部では電流がさらに流れなくなり、表面にはさらに電流が流れるようになります。

これが周波数が高くなればなるほど電流がさらに表面に集中する理由だと私は考えています。

まとめ

周波数が高くなればなるほど、渦電流が大きくなる。

その結果、導体中心部にはさらに電流が流れなくなり、表面に電流が集中するようになる。

本日はここまでです、毎度ありがとうございます。